空き家を賃貸に出すメリット・デメリットは?向き不向きと費用も解説

本ページはプロモーション(広告)が含まれています。

所有している空き家を賃貸に回すと、次のような良い面と注意したい面が考えられます。

賃貸に出す利点賃貸に出す注意点
毎月の家賃が収入になる
いずれ自宅として使う道も残る
不動産という資産を手放さずに済む
建物の傷みを抑えやすい
借り手が決まらない期間が生じうる
改修のための出費が発生する

借主との間で問題が生じることもある

管理に手間と時間を取られる

借り手探しの方法としては、不動産会社へ仲介を任せるやり方のほか、知人などの人脈を通じて入居希望者を探すやり方も考えられます。

さらに、貸し出す前には程度の差はあれ改修工事が求められることが多く、その費用はおおよそ150万円~500万円程度が目安とされています。

賃貸経営との相性を見極めないまま貸し出すと、出費がかさんで赤字に陥ったり、借主との揉め事に悩まされたりするおそれがあります。

この記事で取り上げるテーマは次のとおりです。

読み進めていただくと、お持ちの空き家を貸し出すかどうかの判断材料が整理できるでしょう。

加えて、貸すと決めたときに損をしにくい動き方も見えてくるはずです。

どうぞ最後までご覧ください。

また、本章に入る前に不動産を管理会社に依頼する際の大事なことをお伝えしておきます。

不動産の管理会社選びは、収益やトラブルの有無を左右する重要なポイントです。

「どこに相談すればいいのか分からない…」という方も多いですが、安易に決めてしまうと後悔するケースも少なくありません。

最近では、提携会社や得意分野で比較できる「一括管理比較サービス」も登場しています。

無料で複数の管理会社を比較し、自分に合った方法を選びましょう。

おすすめ賃貸査定3選
いざ貸す ロゴ
いざ貸す
年間100万以上も収入に差が出る可能性も!
最大6社から1番高く貸せる不動産会社が見つかる

    ▼60秒で簡単一括比較▼
 いざ貸すで賃貸査定
イエカレロゴ
イエカレ
土地活用・賃貸管理・売却プランをまとめて比較
無料の電話相談も可能
  ▼簡単無料で一括比較▼

リビンマッチ
リビンマッチ賃貸管理
幅広い物件タイプに対応
最短45秒で査定スタート
  ▼完全無料で賃貸査定▼
 リビンマッチで賃貸査定

面倒な管理はプロに丸投げ!費用・対応内容を一括チェックしましょう。

「まだ貸すかどうか決めていない」「何から始めていいかわからない」そんな方でも大丈夫です。

一括比較サービスなら、費用はかからず、まずは情報収集だけでもOK。

相談だけして、断ることももちろん可能です。

まずは自分に合う会社を知ることから。後悔しない賃貸経営のために、気軽に活用してみてください。

※2026年10月現在の情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。

目次

空き家を賃貸に出す4つのメリット

空き家を賃貸に出す4つのメリット

空き家を貸すかどうかを決めるには、良い面と注意したい面の両方を把握しておくことが大切です。両方を知っておくと、ご自身にとって賃貸に出すのが向いているのかを見極めやすくなります。

1章ではまず、空き家を賃貸に出すことで得られるメリットとして、次の4点を取り上げます。

以下で順番に確認していきます。

毎月の家賃による収益化

1つめに挙げられるのは「毎月の家賃を収入にできる」点です。

空き家は誰も住んでいなくても、持っているだけで維持や管理のための出費がかかります。

入居者を迎えて家賃が入るようになれば、出費の負担を軽くしながら利益を残すことも、少なくとも出費を家賃で埋め合わせることも期待できます。

仮に月の家賃を9万円に設定すると、年間に受け取る家賃は合計108万円です。

戸建て住宅を維持するために毎年かかる費用には

◎固定資産税(地域によっては都市計画税も加わる)
◎修繕にかかる費用
◎火災保険料

といった項目があり、合計の目安は40万円程度とされるため、差し引きで68万円が手元に残る計算です。

安定して入居者を確保できれば、維持費を自腹で払い続ける状態から抜け出せるうえ、運営の工夫しだいでは先ほどの例のように利益を生み出せる可能性もあります。

持っているだけでお金が出ていく空き家を、収入を生む物件へと変えられる点は、貸し出しによって得られる何より大きな利点と考えられます。

いずれ自分が住む選択肢の確保

2つめは「いずれ自分が住むという道を残しておける」点です。

現時点では住む予定がないものの、先々その家に移り住むかどうかはまだ決めかねている、という方も少なくありません。

こうしたケースで賃貸に出しておけば、「いつか住むかもしれない家」を売らずに手元に置いたまま、家賃で維持費をまかない、さらに利益まで見込めるため、得られるものは大きいと考えられます。

住むと心が決まった段階で、賃貸契約をいつ終えて、いつ転居して暮らし始めるかのスケジュールを組めば、家を無駄なく活用できます。

今は住む予定がないけれど、いずれ暮らす可能性も捨てきれず、管理の手間に悩んでいる方にとって、賃貸に出すことは有力な選択肢といえます。

家賃を得ながらの資産保有

3つめは「家賃を受け取りつつ資産を手放さずにいられる」です。

前述のように、賃貸に出せば家賃によって維持費の負担を軽くしたり利益を上げたりできるだけでも十分な利点ですが、加えて不動産という資産を持ち続けられることも見逃せない魅力です。

物件を保有したままでいれば、将来その価値が上昇する可能性もありますし、お金に困ったときの備えとして役立てることもできます。

使い道のない空き家を抱えていると、売ってしまえば管理の手間から解放されると考えがちです。しかし空き家を「資産」と捉え直すと、貸しながら持ち続けることにも十分な意義があるといえます。

例として、賃貸に出して家賃を得ながら保有を続け、最後に売却した場合の流れを試算してみます。

【空き家を賃貸に出したあと最終的に売却したケース】

◆リフォームにかかった費用
800万円

◆毎月の家賃収入
月額10万円

◆賃貸期間
3年間(空室はなかったと仮定)

◆維持管理にかかる費用
年間30万円

◆3年間の収益
家賃収入の合計360万円 ー 維持管理費の合計90万円 = 270万円

◆売却したときの価格
1,500万円

◆保有を続けた結果の損益
1,500万円 + 270万円 ー 800万円 = 970万円

この例では、賃貸で運用しながら物件を持ち続け、最後に売却したことで、差し引き970万円のプラスとなりました。

ただし上記は試算にすぎません。立地や需給のバランス、建物のコンディション、周辺の家賃相場、管理コスト、売却時の市況、空室の有無などによって結果は大きく変動するため、同じように利益が出るとは限りません。

とはいえ、貸しながら資産として保有し、価値が上がったタイミングやお金が必要になったタイミングで売却する、という活用の流れはつかめたのではないでしょうか。

貸し出しによって、資産を持ち続ける恩恵まで受けられる可能性がある点は、大きな魅力といえます。

建物の傷みの抑制

4つめは「建物の傷みを遅らせられる」点です。

住まいは人が暮らしていることで、劣化のスピードを抑えられるためです。

誰も住まない状態が続くと、日々の掃除や空気の入れ替え、手入れをする人がいなくなるので、

◎ほこりの蓄積や湿気によるカビ・腐食
◎給排水管やガス管の乾燥・硬化
◎害虫や害獣の侵入による被害
◎雨漏りに気づかず放置されることで起こる腐食

といったトラブルが起こりやすく、居住中の家に比べて傷みが早く進む傾向があります。

反対に、賃貸に出して入居者が暮らしていれば、日常的な掃除や換気が行われるため、こうした傷みは起こりにくくなります。

さらに、貸すかどうかにかかわらず修繕のためのリフォームが避けられない状況であれば、賃貸に出したほうがその費用を賃貸経営上の経費として計上できるという利点もあります。

貸し出しには建物の劣化を抑える効果も期待でき、賃貸に出す意義は大きいと考えられます。

\空き家の劣化を防ぐための有効な手段/

空き家を賃貸に出す際の4つのデメリット

空き家を賃貸に出す際の4つのデメリット

ここからは、空き家の貸し出しで注意しておきたい不利な点を4点に分けて紹介します。

順番に確認していきます。

借り手が見つからず賃料収入が途絶えるリスク

1つめに挙げられるのは「借り手が見つからず、賃料が入ってこない期間が生じうる」点です。

賃貸経営には、募集をかけても借り手が決まらず、部屋が空いたまま収入がゼロになるという危険が絶えず伴います。

賃料が入らない状態が続くと、維持にかかる費用を家賃で軽くしたり穴埋めしたりできず、貸し出す意味そのものが薄れてしまいます。

加えて、物件を貸している間には、

◎広告費:チラシや看板、インターネット広告など、借り手を集めるための出費
◎保険料:火災保険
◎修繕費:入居・退去に伴う原状回復や、故障・不具合が起きたときの修理代
◎(管理を不動産管理会社に任せる場合)管理手数料
◎(仲介を不動産会社に頼む場合)仲介手数料

などの出費も発生するため、借り手のいない期間が延びるほど持ち出しが膨らんでいきます。

貸し出したのにかえって赤字になるおそれがある以上、空室の発生はデメリットの一つと考えられます。

空室への備えとしては、賃貸管理会社へ任せるという選択肢が考えられます。

管理会社のなかには、日々の管理業務の代行に加えて、部屋が空いている期間もオーナーへ賃料を支払う「家賃保証サービス」を扱うところもあります。

もっとも、手数料は家賃に対して5~10%ほどが目安となり、その分は収入から差し引かれる点に注意が必要です。

毎月の賃料が安定して入り、維持費の軽減や相殺につながる見込みがあるなら、管理会社への依頼を検討する価値は十分にあるでしょう。

改修費用の負担|目安は500万円~2,000万円ほど

2つめは「改修のための出費が生じる」点です。

空き家を貸し出す場面では、事前に手を入れる必要がある例が少なくありません。

建物の傷みが目立ったり室内が汚れていたりすると、借りたいと考える人が集まりにくいためです。

耐震面に心配があったり、シロアリの被害を受けていたりする住まいに、好んで住みたいと考える人はまずいないでしょう。

室内が清潔に保たれていることも、借り手にとって大切な判断材料です。

こうした理由から、貸し出しの前に改修工事を実施するケースがあります。

さらに、運用中に起きた傷みや故障への対応、退去後に求められる補修にも、その都度工事の費用が発生します。

空き家を改修する費用は傷み具合によって大きく変わるものの、目安は500万円~2,000万円ほどです。

床や壁紙の一部張り替え、トイレ・キッチン・浴室の入れ替えなど、範囲を絞った工事であれば数十万円~500万円程度がおおよその目安です。

【空き家改修の範囲別・費用の目安】

工事の範囲費用の目安
建物全体の改修500万円~2,000万円ほど
一部のみの改修数十万円~500万円程度

貸し出しのために大きな改修費を自分で用意する必要が出てくる点は、見逃せないデメリットです。

貸し出しを考える際は、改修費まで含めて収支を試算し、赤字に陥らない計画を立てておくと安心です。

収支の試算方法は「空き家を貸す際の収支シミュレーション」の章でくわしく紹介しています。

おすすめのリフォームの無料相談サービス
スーモリフォーム
SUUMO
リフォーム
【すべてのサービスが無料|相談だけでもOK】
・リフォーム計画・費用について教えてくれる
・条件にあう会社を3~4社紹介してくれる
・約900社の優良リフォーム会社から紹介してくれる
 ▼圧倒的認知度で安心・無料▼
SUUMOでリフォーム会社を選ぶ
ホームプロ
ホームプロ
【地元の優良企業を紹介してくれる】
・全国で約1,100社の優良企業からピッタリの業者を紹介してくれる
・利用者満足度90%、成約件数6,202件の実績(22025年4月〜2026年3月)
   ▼無料・匿名で選べる▼
ホームプロでリフォーム会社を選ぶ
タウンライフリフォーム
タウンライフ
リフォーム
【全国600社以上の中からピックアップしてくれる】
・大手リフォーム会社から地域密型工務店まで基準をクリアした会社を紹介
・累計利用者数67万人以上が利用
    ▼簡単60秒で入力▼
タウンライフリフォームで会社を選ぶ

借主とのトラブル発生のおそれ

3つめは「借主との間で問題が起こりうる」点です。

物件を貸していれば、借主との間でさまざまな揉め事が生じることは避けにくいものです。

SUMiTASが賃貸管理を手がける不動産店舗を対象に実施した「入居者クレームやトラブルの原因に関するアンケート調査」では、借主とトラブルになった経験が「ある」とした店舗は88%、借主からクレームを受けた経験が「ある」とした店舗は100%にのぼりました。

内訳をみると、下図のとおりクレームでは「設備不良」が最多となり、トラブルでは「家賃滞納」がもっとも多く、「原状回復」「騒音」がそれに続いています。

入居者からのクレームで主に発生する内容
参考:SUMiTAS「入居者クレームやトラブルの原因に関するアンケート調査」
入居者からのクレームで主に発生する内容
参考:SUMiTAS「入居者クレームやトラブルの原因に関するアンケート調査」

あわせて、トラブルは定期的に起きるとの回答が多く寄せられた一方で、素早く対処すれば問題が長引くことはないという声も得られています。

規模の大小はあれ、借主とのトラブルはある程度避けられないものと捉え、申し出た本人へすばやく対処することが何より大切だと考えられます。

加えて、問題の芽を前もって摘むために、借主選びや契約前の手続きを丁寧に進めることも欠かせません。主な対策は次のとおりです。

◎勤務先や職業、収入額、連帯保証人、人柄・見た目などをもとに、入居審査を厳しく行う
◎想定されるクレームやトラブルの内容を、契約前に賃貸借契約書の規約へ盛り込んでおく

こうした備えを講じておくと安心です。

さらに、借主対応や賃貸借契約の扱いに慣れた不動産会社へ管理を任せれば、運営の知識と経験を備えた専門家が窓口になってくれるため、検討してみるとよいでしょう。

運営にかかる手間の多さ

4つめは「運営に手間がかかる」点です。

管理会社を通さずに自分で空き家の賃貸を運営するなら、例として次のような作業を自ら担うことになります。

【自主管理で発生する主な業務】

◎借り手の募集
・不動産ポータルサイトの担当者と相談のうえ、サイトへ物件情報を載せる
・広告代理店と打ち合わせてチラシを作成し、配布する
・知人に紹介を頼む

◎借主とのやり取り
・賃貸契約書を用意し、借主と契約を結ぶ
・水漏れや鍵の紛失といった急なトラブルへの対処(24時間365日、いつ連絡が来るかわからない)

◎建物の補修
・退去後の改修や修繕(建物そのものが傷んだ場合は大がかりな工事が必要になることも)
・工事内容や費用に関する業者との打ち合わせ

自主管理を選ぶと、上に挙げたような作業を自分でこなす必要があります。

日々忙しく時間を確保しにくい方の場合、こうした対応を自分で続けるのは難しいかもしれません。

ポイント 〔新サイト名〕編集部

物件対応に時間を割きにくい場合でも、管理会社へ委託すれば、自主管理につきまとう「手間」の負担は大きく減らせます。忙しい方ほど、専門家の力を借りながら収益化を目指すのが現実的です。どこまで委託するかを決めるときは、賃貸管理の業務内容と委託の判断基準を参考にして、ご自身に合った運営の形を検討してください。

なお、管理を不動産会社に任せたとしても、次のような作業は残ります。

◎改修業者との連絡・調整
◎改修の中身の検討と指示出し
◎借り手募集に関する不動産会社との連絡
◎わからない点の調査や情報収集

空き家を貸して運営していくには相応の労力が求められるため、時間に余裕のない方には不向きな面があるといえます。

空き家を賃貸に回すのが合っている人

空き家を賃貸に回すのが合っている人

空き家を貸し出すかどうか迷っている方の判断材料として、賃貸運用と相性のよい人の特徴を紹介します。

代表的なタイプを以下にまとめました。

順番に詳しく解説します。

家賃で副収入を確保したい人

1つめに挙げられるのは「家賃で副収入を確保したい人」です。

空き家を貸し出せば、毎月の家賃が入ってくるようになります。

入ってきた家賃から次のようなコストを引いても手元にお金が残るなら、その差額が利益になります。

◎広告費:チラシや看板、インターネット広告など、入居者を集めるための費用
◎通信費:入居者とのやりとりに使う電話・メール・郵送などの費用
◎保険料:火災保険
◎修繕費:入居・退去時の原状回復や、設備トラブルが起きたときの修理にかかる費用
◎管理手数料(不動産管理会社に任せる場合)
◎空き家を維持・管理するための費用

もっとも、周辺エリアの家賃相場もふまえて判断する必要があります。上記のコストを差し引いても利益が見込め、なおかつ副収入がほしい人には向いている選択肢といえます。

いずれ自分がその家に住むかもしれない人

2つめは「いずれ自分がその家に住むかもしれない人」です。

将来住む可能性が残っているなら、空き家のまま持ち続けるより、貸し出して家賃を受け取りながら保有するほうが有利になりやすいと考えられます。

家賃が入れば維持管理にかかるお金の負担が軽くなり、場合によっては相殺できることもあります。利益が出るケースもあるでしょう。

加えて、所有者が住んでいない間も入居者が暮らしていれば、日常的な掃除や換気が行われるため、

◎ほこりの蓄積や湿気がこもることによるカビ・腐食
◎給排水管やガス管が乾いて硬くなること
◎虫や動物が入り込むことによる被害
◎雨漏りに気づかず放置して起こる腐食

といったトラブルを抑えやすくなり、建物の傷みを遅らせることにつながります。

こうした点から、少しでも将来住む見込みがある人は、賃貸に出して維持費の負担を抑えつつ、建物の劣化を和らげる方法を検討するとよいでしょう。

空き家を財産として手元に残したい人

3つめは「空き家を財産として手元に残したい人」です。

空き家も不動産であり、れっきとした資産の一つです。持ち続けていれば、将来その価値が上がることも考えられます。

お金の面で心配ごとが出てきたときの備えとして活用できる点も見逃せません。

とはいえ、空き家を持ち続ける以上、維持管理の費用は避けられません。

一般的な相場は、年間40万円程度が目安とされています。

賃貸に出せば、家賃収入で維持管理費をまかなったり利益を生んだりできるため、負担を抑えながら保有を続けやすくなります。

前の章で紹介した試算を、改めて確認してみましょう。

【空き家を貸し出したあと最終的に売却したケース】

◆リフォームにかかった費用
800万円

◆毎月の家賃
月額10万円

◆賃貸に出した期間
3年間(空室は発生しない前提)

◆維持管理にかかる費用
年間30万円

◆3年間の収益
家賃収入360万円 ー 維持管理費90万円 = 270万円

◆最後に売却したときの価格
1,500万円

◆保有を続けた場合の最終的な結果
1,500万円 + 270万円 ー 800万円 = 970万円

このケースでは、賃貸で運用しながら保有を続け、最後に資産として売ったことで、970万円のプラスとなりました。

ただし、いつもこの例のように利益が出るとは限りません。

一方で、家賃を受け取りながら資産として保有し、価値が上がったときや急にお金が必要になったときには売却して現金に換えられるという点は、所有者にとって大きな魅力といえるのではないでしょうか。

以上のことから、空き家を財産として持ち続けたい人には、賃貸として運用する方法が有力な選択肢になるでしょう。

資産づくりの一環として賃貸運用を長く続けるつもりなら、入居率と実績から選ぶおすすめ不動産投資会社18選で、各社の管理戸数や入居率もチェックできます。

空き家の賃貸運用が向かない人の特徴

空き家の賃貸運用が向かない人の特徴

空き家の賃貸運用があまり合わないと考えられるのは、主に次の2つのタイプの方です。

ここから順に解説します。

手元資金に余裕がない人|古い建物は改修費がかさむことも

1つめのタイプとして、手元で使える資金が少ない人が挙げられます。

建物の傷みが目立つ、室内の状態がよくないといった空き家は借り手が見つかりにくい傾向があるため、貸し出す前に改修工事を検討するケースがあります。

さらに、貸し出したあとも経年による傷みや設備の故障への対処、入居者が出ていった際の原状回復などで、運用期間を通じて工事の費用は発生します。

つまり貸している間は改修にかかるお金を継続的に用意しておく必要があり、手元資金が乏しいと工事に踏み切るのは難しくなります。

とくに築年数の古い空き家では、手を入れないままだと借り手が付きにくくなるおそれがあります。

仮に入居者が決まった場合でも、建物の傷みや不具合を放置した結果として入居者がけがなどの被害を受けると、貸主が損害を賠償する責任を問われることも考えられます。

参考として、公益社団法人 全日本不動産協会の月間不動産2013年1月号に掲載された「賃貸建物における事故とオーナー責任」では、アパートの外付け階段が崩れ落ちて入居者が重いけがをしたケースについて、弁護士が民法第415条または民法第709条を根拠にオーナーが責任を負い、損害の賠償を求められる可能性があると解説しています。

改修費の目安は、一部分のみの工事で数十万円~500万円程度、建物全体に手を入れる場合は500万円~2,000万円といわれています。まとまった手元資金がないとこうした出費をまかなうのは容易ではなく、空き家の賃貸運用には不向きといえそうです。

本業で多忙な人|物件の管理に手間を取られる

2つめのタイプは「本業で多忙な人」です。

空き家を貸し出して運用していくと、次のようにさまざまな作業が発生するため、日々の仕事で手一杯の人にとっては管理のための時間を確保するのが容易ではないかもしれません。

【空き家の賃貸運用で発生する主な管理業務】

◆借り手の募集
・ポータルサイト運営会社の担当者と相談し、物件の情報を載せてもらう
・広告代理店と内容を詰め、チラシを制作して配布する
・知人などに入居を打診する

◆入居者とのやり取り
・賃貸借契約書を用意し、入居者と契約を結ぶ
・水漏れや鍵の紛失といったトラブルが起きた際の緊急対応(24時間365日、連絡がいつ来るか予測できない)

◆建物の補修
・退去が出た後の改修・修繕工事(建物そのものが傷んだ場合は大がかりな工事になることも)
・工事内容や費用に関する業者との相談

なお、管理業務を不動産会社に任せ、上記のような作業を自分で担わないとしても、

◎改修業者との連絡・調整
◎工事内容の検討と依頼
◎借り手探しを任せる不動産会社との連絡
◎わからない点の調べものや知識の習得

などの対応は残ります。こうした時間を捻出しにくい忙しい人にとって、空き家を貸し出して管理・運営していくのはハードルが高いと考えられます。

空き家を賃貸に出すときにかかる費用の目安

空き家を賃貸に出すときにかかる費用の目安

空き家を貸し出すかどうか考えるときは、どれくらいのお金がかかるかも見落とせない判断材料になります。ここでは主な費用として、次の4つの相場を順に取り上げます。

リフォーム費用の相場|全面改修なら500万円~2,000万円が目安

家全体に手を入れる全面リフォームでは、500万円~2,000万円がおおよその相場とされています。

一方、壁紙や床の一部を張り替えたり、キッチン・浴室・トイレといった設備を入れ替えたりする範囲を絞った部分リフォームなら、数十万円~500万円くらいに収まるケースが多いようです。

【全面・部分別に見たリフォーム費用の目安】

工事の範囲相場の目安
家全体のリフォーム500万円~2,000万円が目安
部分的なリフォーム数十万円~500万円が目安

工事の種類ごとに見た費用の目安は、次の表のようになります。

【工事の種類ごとのリフォーム費用の目安】

工事の種類相場の目安
壁紙(クロス)の張り替え800~1,500円/㎡
床材の交換3~6万円/畳
トイレ15~50万円
浴室ユニットバスの入れ替え:50~150万円
在来工法の浴室をユニットバスに変更:65〜150万円
キッチン50〜150万円
洗面所10~50万円
外壁60~300万円
※平屋の外壁を塗り直すケースでは、40~70万円ほどで済むこともあります。
屋根15~260万円
耐震の補強・改修工事25~150万円
断熱改修4千~3万円/㎡
内窓(二重窓)の取り付け8~15万円/箇所
シロアリの駆除・予防工事1,150〜3,000円/㎡
シロアリで傷んだ部分の補修・基礎の補強25~100万円以上
屋根からの雨漏り修理1~45万円/箇所
おすすめのリフォームの無料相談サービス
スーモリフォーム
SUUMO
リフォーム
【すべてのサービスが無料|相談だけでもOK】
・リフォーム計画・費用について教えてくれる
・条件にあう会社を3~4社紹介してくれる
・約900社の優良リフォーム会社から紹介してくれる
 ▼圧倒的認知度で安心・無料▼
SUUMOでリフォーム会社を選ぶ
ホームプロ
ホームプロ
【地元の優良企業を紹介してくれる】
・全国で約1,100社の優良企業からピッタリの業者を紹介してくれる
・利用者満足度90%、成約件数6,202件の実績(22025年4月〜2026年3月)
   ▼無料・匿名で選べる▼
ホームプロでリフォーム会社を選ぶ
タウンライフリフォーム
タウンライフ
リフォーム
【全国600社以上の中からピックアップしてくれる】
・大手リフォーム会社から地域密型工務店まで基準をクリアした会社を紹介
・累計利用者数67万人以上が利用
    ▼簡単60秒で入力▼
タウンライフリフォームで会社を選ぶ

広告費|目安は家賃の1〜2ヶ月分

入居者探しを不動産仲介会社に頼む際、オーナー側が支払う広告費は家賃1〜2ヶ月分ほどが目安とされています。

広告費は、チラシや看板、インターネット広告などを通じて入居希望者を募るためにかかるお金を指します。

個人の力だけで物件情報を多くの人に届けるのはハードルが高いため、広告づくりや宣伝に慣れた不動産仲介会社へ依頼するのが一般的な流れです。

火災保険料|モデルケースの試算で木造8〜29万円・鉄筋4〜18万円

火災保険料は、一律に「いくらが相場」と示しにくい費用です。

建物がどこにあるか、どのような補償を付けるか、構造は何かといった複数の条件を組み合わせて保険料が決まるためです。

ここでは条件をひとつ想定したモデルケースを使い、保険料のおおよその水準を示します。

空き家を賃貸に出す場合に、貸主が負担する火災保険料の目安は次のとおりです。

※試算条件:所在地は東京都、建物の保険金額は2,000万円、建築は2022年4月、延べ床面積は100㎡

建物の構造10年契約の保険料
木造など約8万円〜29万円
鉄筋・鉄骨約4万円〜18万円

不動産会社に管理を任せる場合の管理手数料|家賃収入の5%〜10%

賃貸の管理業務を不動産会社に任せたときの手数料は、家賃収入の5%〜10%程度が一般的な水準とされています。

なお、仲介手数料とは異なり、管理手数料については法律上の決まりがないため、管理会社とオーナーの合意によって自由に取り決められます。

空き家を賃貸にした場合の収支試算

空き家を賃貸にした場合の収支試算

所有している空き家を実際に貸し出したとき、手元にいくら残るのかは多くの方が気になるところでしょう。

ここからは、ご自身で収支を試算できるように、計算の手順を順番に見ていきます。

試算は次の3つのステップで進めるとスムーズです。

入ってくるお金の確認

最初に、空き家を賃貸に回したときに見込める収入を整理します。

賃貸物件として貸し出すと、主に次のような収入が発生します。

【空き家の賃貸で見込める主な収入】

項目概要目安
家賃入居者から月ごとに受け取る賃料物件ごとに変わる
礼金入居時に入居者からオーナーへ渡されるお礼のお金家賃×0~2か月分
敷金退去時の原状回復費などに充てる目的で、入居者から預かる金銭家賃×0~2か月分
更新料
契約を更新するタイミングで、入居者からオーナーへ支払われる金銭家賃×半月~1か月分

例として、およそ1日で賃料の査定額がわかる「机上査定」を使い、賃料を「10万円」に設定したとすると、見込める収入は次のようになります。

【家賃を10万円とした場合の収入例】

家賃:月々10万円
礼金:10万円(家賃の1か月分)
敷金:10万円(家賃の1か月分と仮定)
更新料:10万円(家賃の1か月分と仮定)※契約は2年ごと

出ていくお金の確認

続いて、運用にかかる費用を洗い出します。

賃貸物件として運用する際に発生する主な費用は、下記のとおりです。

【空き家の賃貸でかかる主な支出】

項目概要目安
仲介手数料入居者の募集を依頼し、賃貸借契約がまとまった時点で支払う手数料家賃×半月~1か月分
管理委託料物件の管理を不動産会社へ任せる際にかかる手数料家賃の5~10%
リフォーム費・原状回復費退去後、次の入居者を迎えるまでに発生する費用物件の状態次第
修繕費・メンテナンス費物件の修繕や保守点検にあてる費用修繕費は月々決まった額を
積み立てるのが一般的
固定資産税物件の所有者に課される税金固定資産価格×1.4%
所得税・住民税賃貸経営から生じた所得に課される税金所得の額によって変わる
保険料(火災保険等)物件に掛けている火災保険などの保険料–

次の条件を前提として、費用を試算してみます。

【前提条件】
家賃:10万円
リフォーム・原状回復費:1回あたり10万円と仮定
修繕費・メンテナンス費:80万円と仮定(相場の金額)
固定資産価格(物件価格):1,000万円と仮定
所得税額:控除により今回は0円
住民税額:控除により今回は0円
保険料:年間1万円

【支出の試算】
仲介手数料:10万円(家賃の1か月分)
管理委託料:1万円(家賃の10%)
リフォーム費・原状回復費:その都度10万円
修繕費・メンテナンス費:月々1万円を積み立て
固定資産税:年間14万円
所得税・住民税:0円
保険料:年間1万円

差し引きした収支の確認

ここまでの数字をもとに、収支を計算します。

【収入の試算】
家賃:月々10万円
礼金:10万円(家賃の1か月分)
敷金:10万円(家賃の1か月分と仮定)
更新料:10万円(家賃の1か月分と仮定)※契約は2年ごと

【支出の試算】
仲介手数料:10万円(家賃の1か月分)
管理委託料:月々1万円(家賃の10%)
リフォーム費・原状回復費:その都度10万円
修繕費・メンテナンス費:月々1万円を積み立て
固定資産税:年間14万円
所得税・住民税:0円
保険料:年間1万円

【収支の試算】
◆新たに入居があった年の年間収支
収入:140万円(家賃・敷金・礼金の合計)
支出:50万円(仲介手数料/管理委託料/修繕費・メンテナンス費/固定資産税/所得税・住民税/保険料の合計)
収支:140万円ー50万円=90万円(黒字)
◆同じ入居者が住み続けている年の年間収支
収入:120万円(家賃のみ)
支出:39万円(管理委託料/修繕費・メンテナンス費/固定資産税/所得税・住民税/保険料の合計)
収支:120万円ー39万円=81万円(黒字)
◆契約が更新された年の年間収支
収入:130万円(家賃・更新料の合計)
支出:39万円(管理委託料/修繕費・メンテナンス費/固定資産税/所得税・住民税/保険料の合計)
収支:130万円ー39万円=91万円(黒字)
◆退去があった年の年間収支(退去日を12月末と仮定)
収入:120万円(家賃のみ)
支出:49万円(管理委託料/リフォーム費・原状回復費/修繕費・メンテナンス費/固定資産税/所得税・住民税/保険料の合計)
収支:120万円ー49万円=71万円(黒字)

このように、今ある情報だけでもおおよその収支は試算できます。

お持ちの空き家についても、一度ご自身で数字を当てはめて試算してみてはいかがでしょうか。

空き家を貸し出すまでの手順 4ステップ

空き家を貸し出すまでの手順 4ステップ

空き家の賃貸化を考えている方にとって、貸し出しまでにどの程度の手間が必要になるかは、判断を左右する大切なポイントといえるでしょう。

ここでは、空き家を貸し出すまでの手順を次の4ステップに分けて紹介します。
(空き家を賃貸に出すときは、仲介・管理を不動産会社へ任せるケースが多いため、本記事でも不動産会社に依頼する前提で手順を説明します。)

それぞれの手順を順番に確認していきます。

【ステップ①】不動産会社へ賃料の査定を頼む

最初に取りかかるステップ①は、「不動産会社へ賃料の査定を頼む」ことです。

賃料査定は、所有する物件をいくらで貸せそうかを、不動産会社に見積もってもらう手続きを指します。

査定を受けておけば、利益を見込める妥当な家賃の水準がわかり、うまく賃貸経営を進めやすい金額設定の目安をつかめます。

賃貸に出す場合、まず賃料査定から始めるのが通例です。

査定のやり方は、次の2種類に分けられます。

【賃料査定の方法と内容】

査定の方法内容
机上査定担当者が現地へ足を運ばず、物件の資料やデータだけをもとに家賃を見積もるやり方
訪問査定査定担当者が現地を訪れ、建物の仕様や周りの環境を実際に目で見て調べたうえで家賃を見積もるやり方

戸建ての賃料査定は、依頼先の不動産会社ごとに結果に差が出やすい傾向があります。

まずは何社かに机上査定を申し込み、根拠が明確で信頼できる金額を示した会社に絞って訪問査定をお願いする進め方がおすすめです。

訪問査定の依頼先を見極めるときは、次の点を目安にしてください。

【訪問査定の依頼先を見極めるポイント】

◆査定額の根拠をきちんと説明できる担当者がいるか
賃料の算出方法は会社ごとに違うため、金額の理由を納得できるまで説明してくれる会社が安心です。たとえば、

◎査定の際、どんな類似物件を比較対象にしたのか(似た条件の物件の家賃をもとに賃料を割り出すため)
◎空き家のどの部分がプラス評価になり、金額がどの程度上乗せされたのか
◎反対に、どの部分がマイナス評価になり、金額がどの程度差し引かれたのか

といった点をたずね、答えに食い違いがないかを確かめてください。

◆賃料査定を専門に扱う部署や担当者がいるか
専門の部署や担当者を置かず営業スタッフが査定を兼ねている会社では、妥当な家賃を示すことより、契約の獲得や売上の確保を優先して高めの金額を出してくる場合があります。
公式Webサイトで、専門部署や専任の担当者が査定を受け持っているかをチェックしましょう。
サイト上で確認できないときは、候補の会社へ直接たずねるのも一つの手です。賃料査定を担う専任の担当者や専門部署があるかを聞き、はっきり「いる」と答える会社に任せると安心でしょう。

【ステップ②】管理を任せる不動産会社を選んで契約する

続くステップ②は、「管理を任せる不動産会社を選んで契約する」ことです。

ステップ①を通じて妥当な家賃を示してくれる会社が見つかったら、管理まで任せてよいかを判断します。

判断の際は、管理委託費の金額に加えて、サービスの中身にも目を向けることが大切です。

委託費は数字で比べられるため安いほうに目が向きやすいものの、5%と6%の違いであれば、手元に残る収入の差はさほど大きくありません。

むしろ、早めに入居者を決めて空室の期間を短くしたり、入居者が長く住み続けたくなるような管理を行ったりと、サービスが手厚い会社を選ぶほうが、長期的には金額面での利点が大きくなるといえます。

管理を任せる会社を選ぶときは、次のポイントを参考にしてください。

【管理を任せる不動産会社を選ぶポイント】

◆ステップ①の訪問査定で、納得できる結果を示してくれたか

◆空室を埋める力が備わっているか
空室が続くと、その間は家賃が入らず、収入の機会を逃すこと(=機会損失)になります。そのため、空室を解消する力が会社にあるかどうかは大きな判断材料です。
次のような方法で平均空室期間を調べ、実際に空室が埋まっているかを確かめましょう。

◎会社に直接問い合わせる
◎年次報告書などの公式な資料に目を通す
◎Webサイトに載っている統計データや物件情報を調べる
◎営業担当者にじかに聞いてみる

◆滞納された家賃を回収する力があるか
家賃が入らない期間が生じれば、空室と同じく機会損失を招くため、滞納分を取り立てる力も欠かせない要素です。
回収力の有無は、次のような方法で滞納率を調べるとわかります。

◎担当の会社へ電話やメールで質問する
◎年次報告書をはじめとした公式資料を確認する
◎統計データや掲載物件の情報など、Webサイトの内容を調べる
◎営業担当者に直接たずねる

◆入居者からのトラブル相談に対応する力があるか
騒音や漏水といったトラブルの対応が長引くと、入居者が退去してしまい、空室につながりかねません。管理の依頼先を選ぶうえでは、トラブルへの対応力も大事な視点です。
次の点から、会社のトラブル対応力を見極めましょう。

◎入居者向けの専用コールセンターを設けている
◎管理スタッフ1人が受け持つ戸数が少ないほど、すばやい対応を見込める

【ステップ③】貸し出しの条件を固め、入居者を募る

次のステップ③は、「貸し出しの条件を固め、入居者を募る」ことです。

貸し出す条件が決まったら、チラシやネット広告、不動産の情報ポータルサイトなどに物件情報を載せて、入居者探しを始めます。募集の実務は不動産会社が担当します。

条件として決めておく項目には、例として次のようなものがあります。

◎家賃の金額
◎室内でたばこを吸ってよいか
◎ペットを飼えるかどうか

家賃は、ステップ①で受け取った賃料査定の結果を踏まえて決めるのがよいでしょう。

【ステップ④】入居者と契約を交わし、貸し出しをスタートする

最後のステップ④は、「入居者と契約を交わし、貸し出しをスタートする」ことです。

内覧をした入居希望者から入居したいとの申し出があれば、賃貸借契約を結ぶ段階に進みます。

契約にあたっては、貸主と入居者のあいだで主に次の内容を取り決めます。

◎賃料の額
◎敷金・礼金
◎契約の期間と更新の扱い
◎解約の条件や違約金など

とはいえ、専門的な手続きの多くは不動産会社が代行してくれるので、貸主側は契約に必要な書類を記入し、提出することが主な作業となります。

契約が無事にまとまれば、いよいよ空き家の貸し出しがスタートします。

【知って得】空き家を賃貸に出す前に押さえたい2つのポイント

【知って得】空き家を賃貸に出す前に押さえたい2つのポイント

空き家の賃貸を検討していると、「貸すからには不安要素をなるべく小さくしたい」「せっかく貸すなら少しでも有利な形にしたい」と感じる方も多いでしょう。

ここでは、空き家を貸し出す前に把握しておくと役立つポイントを、以下の2点に絞って取り上げます。

あらかじめ両方を理解しておくと、空き家の賃貸を有利に進めやすくなります。

順番に解説します。

どの形で貸すかを検討|戸建て賃貸/シェアハウス/ビジネス向け賃貸

まず1つめのポイントは、「どの形で貸すかを検討すること」です。

空き家を賃貸に回す方法としては、

◎戸建賃貸での運用
◎シェアハウスでの運用
◎ビジネス向け賃貸での運用

などが挙げられます。周辺エリアにどのような需要があるかに合わせて形を選ぶと、借り手が見つかりやすくなり、空室の期間を短くできる可能性があります。

形ごとに特徴や適した状況が違うため、所有する空き家の立地を踏まえて選ぶのがおすすめです。

【活用の形ごとの特徴】

活用の形概要適したケース
戸建賃貸空き家を一戸建ての賃貸住宅として、ほぼ現状のまま貸す方法です。一戸建てなので、主な借り手として想定されるのはファミリー世帯です。・ファミリー世帯の需要が見込める
・地域に物件がある
シェアハウス一つの家を複数の入居者で使うため、一人あたりの賃料を抑えられ、ファミリー需要が少ない地域でも借り手を探しやすくなります。
さらに、入居者が一人でも残っていれば、賃料収入がゼロになることはありません。
・ファミリー世帯の需要が少ない地域に物件がある
ビジネス向け賃貸事務所や店舗として貸し出す方法です。借り手側は移転に費用がかかるため、いったん入居が決まれば長く使ってもらえる見込みが高まります。・都市部で駅から近い地域に物件がある

なお、シェアハウスとして貸す場合は「確認申請」の手続きが求められることがあるため、注意しておきましょう。

一戸建てをシェアハウスへ転用することは、建築基準法では用途を寄宿舎へ変えることにあたります。

規模が200㎡を超える場合は、確認申請の手続きが求められます。

さらに、確認申請がいらないケースであっても、間仕切壁の準耐火壁化や非常用照明の設置といった工事が求められることがあります。

ポイント 〔新サイト名〕編集部

シェアハウスに転用する場合、準耐火壁や非常用照明の工事が必要になり、費用が想定を上回ることもあるため注意が必要です。賃貸だけが空き家の生かし方ではありません。改修の負担が大きいと感じたときは、空き家活用の方法3選と向き・不向きもあわせて確認し、ほかの選択肢と比べたうえで判断しましょう。

シェアハウス向けに改修する際は、どこまで工事が必要になるのかを事前に建築士へ確認しておくと安心です。

改修費は補助金でカバー|限度額は最大80〜160万円が対象

続いて2つめのポイントは、「リフォーム費用に補助金を活用すること」です。

長く利用されてきた「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は令和7年度(2025年度)をもって終わり、令和8年度以降は後継となる「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」に切り替わります。

新しい制度においても、住宅の性能を高める改修への手厚い支援は続く見込みとされています。

みらいエコ住宅2026事業のみで受けられるリフォームの上限額は100万円です。ただし「先進的窓リノベ2026(最大100万円)」や「給湯省エネ2026」といった別のキャンペーンと組み合わせれば、一戸あたりの補助額は合計で160万円から最大200万円超に達することもあります。

なお、令和8年度の予算で対象となるのは、令和7年11月28日以降に着工したものです。

リフォームでみらいエコ住宅2026事業を利用するための条件
  • 交付申請は事業者登録を済ませた施工業者が行い、補助金は工事代金に充てるなどの形で施主へ還元される
  • 着工日が令和7年(2025年)11月28日以降の工事が対象
  • 必須となる工事を行うこと(窓・ドアの断熱改修を中心とし、壁や床の断熱、エコ設備の導入と組み合わせる)
  • 改修後の住宅が「平成11年基準」か「平成28年基準」に相当する省エネ性能を備えること
  • 補助額の合計が1申請につき5万円以上となること

参考:みらいエコ住宅2026事業について

そのほか、自治体ごとに独自の補助制度を用意している場合もあります。

たとえば空き家を賃貸住宅として活用する人に向けて、市内の施工業者へ工事を発注することを条件に改修費を助成する制度もあるので、空き家がある自治体の公式サイトで確認してみるとよいでしょう。

まとめ

本記事では、空き家を賃貸に出す際の利点と注意点をはじめ、向き・不向きの傾向、かかる費用の目安、貸し出しまでの手順や収支のシミュレーション、事前に押さえておきたいポイントまでを取り上げました。

以下で、主な内容を簡単に振り返ります。

◆空き家を貸し出すことで得られる4つのメリット
・家賃という形で収入を得られる
・いずれ自分が住むという選択肢を残せる
・資産として不動産を持ち続けられる
・建物の傷みが進むのを抑えやすい

◆空き家を貸し出す際の4つのデメリット
・借り手が付かず空室が続くおそれがある
・改修のための費用が必要になる
・入居者との間で問題が生じるおそれがある
・日々の管理に手間を取られる

◆空き家の賃貸運用が合っている人
・本業とは別の収入源を持ちたい人
・この先その家に住むかもしれないと考えている人
・空き家を手放さず資産として残したい人

◆空き家の賃貸運用が合いにくい人
・手元の資金に余裕がない人
・本業が多忙で時間を取りにくい人

【リフォームの範囲別に見た費用の目安(全体・部分)】

項目費用の目安
家全体のリフォーム500万円~2,000万円程度
一部のみのリフォーム数十万円~500万円くらい

◆部分リフォームを行う場合の費用の目安

項目費用の目安
壁紙の張り替え800~1,500円/㎡
床材の張り替え3~6万円/畳
トイレ15~50万円
浴室ユニットバスの入れ替え:50~150万円
在来工法の浴室をユニットバスへ変更:65〜150万円
キッチン50〜150万円
洗面所10~50万円
外壁60~300万円
※平屋の外壁塗装であれば、40~70万円ほどで済むケースもあります。
屋根15~260万円
耐震の補強・改修25~150万円
断熱改修4千~3万円/㎡
内窓(二重窓)の取り付け8~15万円/箇所
シロアリの駆除・予防工事1,150〜3,000円/㎡
シロアリ被害で傷んだ部分の補修・基礎の補強25~100万円以上
屋根からの雨漏りの修理1~45万円/箇所

◆そのほかにかかる費用の目安
・広告費:家賃1〜2ヶ月分程度
・火災保険:決まった相場はなし
・管理を委託したときの管理手数料:家賃収入の5%〜10%

◆賃貸物件として貸し出すまでの4ステップ
【ステップ①】不動産会社に賃料の査定を依頼
【ステップ②】任せる不動産会社を決めて契約
【ステップ③】貸し出す条件を定め、入居者を募る
【ステップ④】賃貸借契約を交わし、貸し出しをスタート

◆【知っておくと得】空き家を貸し出す前に確認したい2つのポイント
・どのような形で貸し出すかを検討する
・リフォームでは補助金の活用を検討する

空き家を貸すかどうか迷っている方にとって、本記事が判断の手がかりになれば幸いです。

おすすめ賃貸査定3選
いざ貸す ロゴ
いざ貸す
年間100万以上も収入に差が出る可能性も!
最大6社から1番高く貸せる不動産会社が見つかる

 ▼60秒で簡単一括比較▼
 いざ貸すで賃貸査定
イエカレロゴ
イエカレ
土地活用・賃貸管理・売却プランをまとめて比較
無料の電話相談も可能
  ▼簡単無料で一括比較▼

リビンマッチ
リビンマッチ賃貸管理
幅広い物件タイプに対応
最短45秒で査定スタート
  ▼完全無料で賃貸査定▼
 リビンマッチで賃貸査定
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
田崎 義人のアバター 田崎 義人 賃貸不動産経営管理士

大学在学中に、人材派遣・セールスアウトソースのスタートアップに参画。その後、賃貸不動産会社専門商社に移り、新規事業開発・営業責任者として東証マザーズ上場後に執行役員を務める。
【資格】
賃貸不動産経営管理士

目次